「お前ら、アゾニアを見なかったか?」
ソルダムは、たむろしていた2、3人の兵士に声をかけた。
何故か挙動不審の兵士達は、お互いに顔を見合わせると林の向こうを指差した。小川が流れる窪地の方である。
「あ、あっちにいたみたいですけど…」
「そうか」
「あっ、やっぱ駄目っス。兄貴、そっち行っちゃ!」
「なんでだよ」
兵士たちは目を白黒させた。
「あうあうあう…」
「な、なんかすげぇ…すげぇモン見た」
「女が…女の胸に…なんかプルッと!」
「心臓がバクバクするぅ!!死ぬかも知れねぇ!!」
「なんだかサッパリ分からねぇ!」
吐き捨てると、ソルダムは構わずに林の奥に進んでいった。
顔にぶつかってこようとする枝を避けながら、ゆるい傾斜を少し下り、川の流れに沿って歩くと、間もなく岸辺の土手の陰に、青い髪の毛が覗いて見えた。
「……」
銃の脚を立てて小脇に置き、土手の斜面に背を預け、アゾニアはうとうとと眠っていた。
珍しい光景に、声をかけていいものかソルダムは迷った。起こしては悪い気がするし、そして起こすのはもったいない気もして、しばらくの間ぼんやりとその寝顔を見つめていた。
気配を察したのか、短い青い髪を乗せた頭がわずかに動き、水色の瞳が彼を見上げた。
「…どうした?」
「いや、お…起こしちゃ悪いかと思ってよ…」
「寝てない」
意地っ張りだな、とは言わず、彼はアゾニアからは少し離れて、同じ斜面に寄りかかった。
「座れよ?」
「あ、ああ…」
落ち着かな気に、ソルダムは腰をおろした。
そんな彼に、アゾニアは何の用かとも訊かず、ただ黙って目の前の小川を見つめていた。
水の流れる音だけを聞き続けて、時間を忘れかけた頃、ずっと動かなかったアゾニアが膝を抱えるように座りなおすと、視線の位置は変えず、静かに口を開いた。
「ランは…この星に残していこうと思う…」
ソルダムは特に驚かなかった。
このままでは彼女の記憶が戻ることは望み薄だ。戦闘不能の烙印を押され、不名誉な消去処分にされるか、この星で生きるか。二つに一つしかないのだとしたら…。
かつてのアゾニアであったら、たとえ消去刑を受けるとも、地球人と共に暮らす裏切り者となるよりはマシだ、と即座に答えただろう。
だが今は、アゾニア自身、なぜそう思うのかは分からない。しかし、もしランが本当に記憶を操作されてるのだとしたら、いや、そんな事が果たしてできるのかも分からないが…そんな彼女を上層部の目にさらすのは、良くない事のように思えるのだ。
「…地球人は、あいつを殺したりはしないだろう」
「そ、そうだな…あれだけ躍起になって生け捕ろうとしてたんだ…」
「それに、この星には…」
その先は言わずともソルダムには分かった。
「けど、あいつが承知するとは思えないけどな」
「なに、艦の発進直前に、放り出すさ」
そうだな、と小さく答えると、ソルダムはしばらく考えた後、心なし険しい表情になった。
「…あいつの事もいいが、俺達のことも考えた方がいいんじゃないか?」
「…どういう意味だ…?」
「俺達だって、待ってるのは消去刑じゃねぇのか、って事さ…」
薄水色の瞳が鋭く光り、厳しい顔で、アゾニアは下を向いた。
「責任は、あたしが取る…!」
やはりそう考えていたか、ソルダムの口中に苦いものがあふれた。
「そうじゃねぇよ。俺達も、兵士失格の烙印を押されるんじゃないかと言ってるんだ!」
「なんだと!?ランと一緒にするな!あたし達は戦えるだろ!」
「俺だってそう思ってたさ!だがな…!」
悔しげな表情をソルダムは浮かべた。以前フィムナに言われた時は半信半疑だった。が、彼もまた感じ取ったのだ。この軍団を音もなく浸す、不吉な変化を。
「俺達は生き残るためとはいえ、男と女が混ざった。今まで知りもしなかった事を知った。仮にまた別々になったって、二周期前の俺達には戻れねぇ。しらばっくれて仲間のところに戻ったって、必ずボロが出る!俺達は、もう…」
その声は、ひどく悲しげだった。
「…もう…変わっちまったんだ…」
「じゃあ、どうしろっていうんだ!!」
アゾニアは飛び跳ねるように立ち上がり、ソルダムを睨みつけた。
「あたしは、皆を宇宙に帰すと約束した。あたし達に…他に道はあるのか…?それともまさか、地球人に投降しろとか言うんじゃ…!」
「違う!違うけどよ…」
最善の答えなど彼にも分かろうはずがない。
何を言いたかったんだ。俺は。と、ソルダムは後悔した。
答えのない問いをアゾニアにぶつけて、苛立たせるつもりはなかった。ただ、一緒に考えたかっただけだというのに…
「こう植物が多いと、擬装しやすくて助かるな」
ケティオルは手折った木の枝の束を小脇に抱え、輸送ポッドに被せられたネットに、数本ずつていねいに、かつ手早く絡ませた。彼は仕事を部下まかせにするようなことはしない。いつも率先して動く。
そこへ足取りも軽やかに姿を現したのは、ドルシラである。ケティオルはとっさに気付かない振りをしようとして失敗し、回り込んできた女ともろに向かい合ってしまった。
「ちょっと、後であたいのロケットの方も頼むよ」
「じ、自分の装備のは、自分でやれよな…」
「はーん、ケチ!!」
ドルシラは悪態をついたが、それ以上絡んでくることもなく、どっかりと草むらにあぐらをかくと、貧乏揺すりを開始した。
彼女もまた、どことなく機嫌がよさそうであった。緑の持つ、人の心を癒す不思議な力は、ゼントラーディ人に対しても効果を発するのかも知れない。
「な、こういう所で役立つ、木を使ったトラップの作り方、教えてやろっか」
「あ、ああ、じゃ、後で頼むぜ」
別にいいよ、などと言ったら何をされるか分からないので、適当に調子を合わせながら、ケティオルは作業を続けた。
一方のドルシラは体を揺すりながら、チラチラとその様子を盗み見ていたが、しばらくして勢いよく立ち上がると、声を発した。
「なあ」
振り向いたケティオルの前で、ドルシラは不思議な行動を開始した。直立のポーズのまま、ゆっくりと体を45度近く前へ傾け、またゆっくりと元に戻ってみせる。
「なんだそりゃ!?」
「テレビで見たんだよ。面白いだろ」
「…地球人のマネなんかして、アゾニアに怒られるぞ」
「いーんだよ。アゾニアだってウタ聞いたりしてんだし」
ドルシラは、つまらん事を言う男だと言わんばかりの横目を投げた。
「あ、いたいた。隊長、隊長ー」
地質調査に行っていたケティオルの部下たちであった。敬礼しながら上官の元まで来ると、電子ボードを差し出した。
「どうもこの辺りは、あんまり地盤が良くないみたいです」
それを受け取ると、ケティオルは真剣な顔で、そこに並んだ数字に目を走らせた。
「何だい?」
覗き込んでくるドルシラの、黒い巻毛が肩に触れるのを気にしながらも、ケティオルは説明した。
「この森の奥に、戦艦が一隻あるだろう。艦底が地面にずいぶんめりこんでたみたいだから、調べてたのさ」
その地がどういった場所か、戦闘や移動にどう影響するかを調べるのも、彼ら工兵部隊の重要な任務である。
「地下にところどころ、スカスカの部分があるみたいだな…」
その時、かすかな警笛の音か彼らの耳に入った。
レーダーが何かを発見したのだ。戦士達はすぐに体を跳ねさせ、近くの木の下にすべり込む。
「偵察機じゃないか…?」
ドルシラは首をひねって葉の隙間から上を見上げてみたが、もちろん何も見えようはずもない。
「連中、この森を見たらびっくりするぞ…」
苦笑ともとれる笑みを、ケティオルは浮かべた。
「信じられん…何だこれは…」
偵察機のパイロット達は、眼下の光景に度肝を抜いた。
今や砂と岩の乾いた色彩ばかりになってしまったはずの大地の上に、突如現れた緑の海。それも、昨日今日出来たものでは到底ない、立派な森林である。それが数百平方キロに渡って広がっているのだ。
「以前調査したときは、あんなものはなかったはずだが…」
以前というのは、宇宙大戦直後に行われた地上調査のことである。あるいはどこかわずかでも…という淡い期待は打ち砕かれ、地球上どこもかしこも、焼けた地面があるのみだった。
「しかし、たった二年であんなになる訳がないだろう」
大戦後、人々の切なる願いは、地球を元の緑の星にすることであった。いくつかの実験区画がもうけられ、綿密な計画に基づいて土を作り、種子が蒔かれた。
が、一度失われた自然を元に戻すのは容易な事ではない。戦前においても、人間が破壊してしまった自然を再生させる試みはいくつか行なわれていたが、全地球規模で表土が失われ、二十世紀から人類が溜め込んでいたあらゆる汚染物質が撒き散らされたのだ。この破壊し尽された生態系を完全に元に戻すなど、それこそ全くの前人未踏で、学者達の間でも、数千年から数十万年、と意見が分かれている。
それなのに、何百年もしなければ育たないような森林が突然「出現」すれば、まず自分の目、というより頭の具合を心配するというものだろう。
「高度を下げてみるか」
「いや、それはまずい。とにかく報告だ」
映像はすぐマクロス・シティへと送られた。スクリーンにそれが映し出されると、大きなどよめきが室内を満たし、皆、思わず身を乗り出した。
幻を見ているのではないか…誰もがそう思った。中には思わず涙ぐむ者さえいた。
「一体、なぜこんな…」
グローバルやマイストロフらの高官も、毒気を抜かれたように映像に見入っていた。
「む、あれは…」
映像の片隅、あたかも緑の海に浮かぶ島のごとく、異様な存在感を示す巨大な物体がある。
「データによると、スヴァール・サラン級の戦艦が擱座しています。損傷度はクラス1」
誰からともなく声があがった。
「連中、まさかあの戦艦で宇宙へ逃げようっていうんじゃ…」
不穏な空気がひたひたと司令センター全体に行き渡った。
確かに、このところ動きの少ない"狼旅団"だが、現在はアフリカ大陸東部に潜んでいると推測されている。
グローバルは深い息を一つすると、帽子をかぶりなおした。
「いずれにせよ、詳しく調査する必要があるな…」
「聞きました?あの話」
教導隊でドールの次に若い、といっても30才のハルトネン大尉が、帽子架けに制帽を引っかける動作ももどかしく、目を輝かせながら執務室の皆を見回した。今朝この部屋に入ってきた者は、第一声がみな同じであった。ドール以外。
森林発見の情報は部外秘とされた。敵が潜伏している可能性が高いのに、野次馬やマスコミに押しかけられでもしたら困るのだ。本当は誰もが家族や知人にこの話をしたいのだが、しかしそこは軍人である以上、ぐっと堪えて仲間同士の会話で発散させるしかない。
一方、ドール・マロークスはといえば、他のゼントラーディ人将兵と同じく、それがどれほどの事なのかがよく理解できなかったので、いつもと同じように仕事の準備をしていた。
そこへ、執務室のドアが半分開いて、マクレーン中佐が顔を覗かせた。
「ドール中佐、ちょっといいかね?」
「はい」
ドールが廊下に出ると、マクレーンは苦い顔で声を低めた。
「広報の方にクレームが行ったらしいんだが…ナカヤマ製作所という所に電話をしたかね?」
先日電話をした、元の部下が働いていたという工場だ。どうやら彼女が電話をした件について、文句を言ってきたらしい。曰く、こちらは理由があって従業員を解雇したのに、軍は個人的な縁故によって干渉するのか、ということだ。
未だ戦時体制にある中で、軍は隊員に関する苦情には、よほど目に余る非行でない限り取り合うことはない。今回の件については、むしろ広報が気を利かせてマクレーンに知らせてくれた――と言っていい。
「隊長、私は決して脅したり威圧するようなことは…」
「いや、分かっている。君がそんな事をするわけがない」
会ったこともない町工場の親父と、娘の様に思っているドールと、どちらを信用するというのか。
しかし、今回の問題はそこにあるのではなかった。
マクレーンは眉間に皺を寄せ、あまり愉快ではなさそうに声を低めた。
「君の所に元の部下があまり足を運ぶようになると…今度は情報部が動きかねん…」
「……」
聡いドールには、その言葉の意味がすぐに分かった。統合軍はゼントラーディ人達が元の指揮官を頼って集い、徒党を組むことを警戒しているのだ。
部下達は、ドールの居所をさがすのに難儀したと言っていた。彼女もまた、以前の部下達の所在について、知らされていないのだ。
「もし元の部下や知り合いが困っていたら、シティオフィスを訪ねるように言いなさい。ただし、家に入れたり、モノを渡したりしては駄目だ。いいね」
「はい…」
相変わらず表情は変えずに、だが明らかに困惑気味のドールが気の毒に思えた。
彼はドールが統合軍の他の女性兵士達と同じように、任務を離れれば若い女性なりの楽しみを満喫するようになってほしいと願っている。
しかし、彼女がゼントラーディ軍の艦隊指揮官であったという事実を変えられない以上、それは叶わぬ事なのだろうか。
ただ、口ではこう言うしかなかった。
「さっきの件は、もし工場に違反行為があれば行政局が何とかしてくれる。さ、もうラッパが鳴るぞ。朝から済まなかったな」
その日の基地内はどこもそわそわとした雰囲気で、ゼントラーディ人隊員達は戸惑い気味だった。
格納庫での作業を済ませ、外の空気を吸いに出たドールは、出入口脇にあるベンチに腰掛けている人物の姿を見て軽く驚いた。何をするでもなく、両手でジュースの缶を大事そうに持っている赤い髪の男の周りで、自動販売機が未練がましくうろついている。
「どうしたのです?このような所で…」
その問いに、記録参謀は意味ありげに目をパチパチとさせた。話があるのだと察したドールは、自分もジュースを買うと、エキセドルの隣に腰掛けた。
「例の件は、そちらでも話題になっていますかな」
「ええ…」
「地球人の植物に対する思いというのは、我々には理解しがたいものがありますな…」
缶を弄びながら、エキセドルはしみじみと言った。
「おそらくあの森林に"狼旅団"の主力が潜んでおるのは間違いないでしょう。絶好の隠れ場所ですからな。私としては、今のうちに極力彼らの戦力を削いでおきたい…そこで森を焼き払って炙り出す作戦を提唱したら、どえらい顰蹙を買いましてな…ほとぼりが冷めるまで、こうしてサボッておるという訳ですよ」
なぜこんな所でと思ったが、そういう事だったのか?
それにしても、この冷徹な人物が尻尾を巻いて逃げ出すとは、よほど地球人の心の琴線に触れたのか。
「私は…少しですが…分かる気もします…」
ドールは小さく微笑んだ。タチアナが官舎の庭に作った花壇を大事に世話していたのを見ていたし、彼女自身、そこに咲く小さな花々は好きだった。
「ほう、やはりお若いだけあって、柔軟性がありますな。うらやましい」
エキセドルはジュースを一口飲み、話を続けた。
「その森林に損傷の少ない戦艦がありましてな」
「では、彼らはそれで脱出を…?」
「司令部ではその可能性も視野に入れておるようです。が…」
エキセドルはゆっくりと首を横に揺らした。
「そこに状態の良い戦艦があったというのは単なる偶然だと思います。現に…」
言いかけて、彼は一旦言葉を切り、お約束いたしましたのでな、とつぶやいてから続けた。
「先日、パトロール隊と、彼らの別働隊と思しき小部隊との戦闘があったのですが…」
「ええ、私も聞いてはいます」
「その際、髪の赤い、小柄な女性兵士が目撃されているのです」
翡翠色の瞳が見開かれた。
「残念ながら取り逃がしましたが…彼らの発見された位置が問題です。どう考えても、彼らは"どこかから"本隊に合流しようと移動の最中だったことは間違いない」
「記録参謀が出向かねばならない所…」
髪の色と同じ、空色の眉毛が厳しさを帯びた。
「現在、範囲を広げて捜索しております。本拠が発見され次第、総攻撃を行うことになるでしょう…」
ここで彼らを宇宙へ逃がす訳には決していかないのだ。徹底的な殲滅作戦をとることとなるだろう。
乾いた口調でエキセドルは言い、一瞬だけ目を動かし、ドールの様子を窺った。
が、深い緑色をたたえた瞳には、わずかな変化も見て取れなかった。口だけが、重々しく動き、静かに言葉を押し出した。
「彼女も、決意しているのでしょう…」
その言葉には重みがあった。
兵士として出した決断を、尊重するとドールは明言したのだ。エキセドルにはそれに何を言う権利もない。
その時、エキセドルの首から下げられた部内用の携帯電話が「私の彼はパイロット」のメロディを奏で始めた。
「ああ…サボリは終わりです。全くこういうのを、首に鈴をつけられているというのですな。地球では…」
「エキセドル参謀、どこへ行ってらしたんですか」
若い士官の非難がましい視線を受け流しながら、記録参謀は机の上に並べられた写真に目をやった。
「無人偵察機の撮った画像です」
一枚目の写真は、横たわるゼントラーディ軍の戦艦を真上から撮影したものであった。一直線に伸びた長く深い谷の終端に、埋まるように挟まれている、ノプティ・バガニス型の戦艦。
谷に挟まれているというより、この谷そのものが、この艦が不時着した際にその質量と熱とで大地を削り、刻みつけたものであった。
その戦艦の背から少し上方の、谷の斜面に○印がつけてある。
「これは、この部分を拡大したものですが」
士官はさらに数枚の写真を渡した。
「ここのところなんですが…何かが規則的に並んでいるように見えるのですが…」
「ふうむ…」
エキセドルは目を細めてその写真を睨んだ。
最大限に拡大された画像は粒子が粗く、非常に分かりにくかったが、確かに彼の言うとおり、小さな影のようなものが横一直線に点々と、一定間隔をおいて並んでいる。岩の凹凸にしては規則的すぎて不自然であった。
「これは…もしや…」
これが人工物なら、脳内のデータベースに合致するものがある。
「陸戦部隊の使う、広範囲を隠蔽するための擬装網かも知れません」
「擬装網?これが?」
「髪の毛ほどのとても細い特殊な繊維で、赤外線、レーダー波などを吸収します。この規則的に並んで見えるのは、それを張るためのアンカーでしょう」
そのアンカー自体、ある程度の光学迷彩機能があり、通常は非常に見えにくいのだが、この地方の低い太陽が作った長い影が、たまたま写真に捉えられたのだ。
「……」
「……」
二人は顔を見合わせた。もしこれが本当に人工物なら、導かれる結論は一つしかない。
「こ…この艦の位置は…?」
ソルダムは、たむろしていた2、3人の兵士に声をかけた。
何故か挙動不審の兵士達は、お互いに顔を見合わせると林の向こうを指差した。小川が流れる窪地の方である。
「あ、あっちにいたみたいですけど…」
「そうか」
「あっ、やっぱ駄目っス。兄貴、そっち行っちゃ!」
「なんでだよ」
兵士たちは目を白黒させた。
「あうあうあう…」
「な、なんかすげぇ…すげぇモン見た」
「女が…女の胸に…なんかプルッと!」
「心臓がバクバクするぅ!!死ぬかも知れねぇ!!」
「なんだかサッパリ分からねぇ!」
吐き捨てると、ソルダムは構わずに林の奥に進んでいった。
顔にぶつかってこようとする枝を避けながら、ゆるい傾斜を少し下り、川の流れに沿って歩くと、間もなく岸辺の土手の陰に、青い髪の毛が覗いて見えた。
「……」
銃の脚を立てて小脇に置き、土手の斜面に背を預け、アゾニアはうとうとと眠っていた。
珍しい光景に、声をかけていいものかソルダムは迷った。起こしては悪い気がするし、そして起こすのはもったいない気もして、しばらくの間ぼんやりとその寝顔を見つめていた。
気配を察したのか、短い青い髪を乗せた頭がわずかに動き、水色の瞳が彼を見上げた。
「…どうした?」
「いや、お…起こしちゃ悪いかと思ってよ…」
「寝てない」
意地っ張りだな、とは言わず、彼はアゾニアからは少し離れて、同じ斜面に寄りかかった。
「座れよ?」
「あ、ああ…」
落ち着かな気に、ソルダムは腰をおろした。
そんな彼に、アゾニアは何の用かとも訊かず、ただ黙って目の前の小川を見つめていた。
水の流れる音だけを聞き続けて、時間を忘れかけた頃、ずっと動かなかったアゾニアが膝を抱えるように座りなおすと、視線の位置は変えず、静かに口を開いた。
「ランは…この星に残していこうと思う…」
ソルダムは特に驚かなかった。
このままでは彼女の記憶が戻ることは望み薄だ。戦闘不能の烙印を押され、不名誉な消去処分にされるか、この星で生きるか。二つに一つしかないのだとしたら…。
かつてのアゾニアであったら、たとえ消去刑を受けるとも、地球人と共に暮らす裏切り者となるよりはマシだ、と即座に答えただろう。
だが今は、アゾニア自身、なぜそう思うのかは分からない。しかし、もしランが本当に記憶を操作されてるのだとしたら、いや、そんな事が果たしてできるのかも分からないが…そんな彼女を上層部の目にさらすのは、良くない事のように思えるのだ。
「…地球人は、あいつを殺したりはしないだろう」
「そ、そうだな…あれだけ躍起になって生け捕ろうとしてたんだ…」
「それに、この星には…」
その先は言わずともソルダムには分かった。
「けど、あいつが承知するとは思えないけどな」
「なに、艦の発進直前に、放り出すさ」
そうだな、と小さく答えると、ソルダムはしばらく考えた後、心なし険しい表情になった。
「…あいつの事もいいが、俺達のことも考えた方がいいんじゃないか?」
「…どういう意味だ…?」
「俺達だって、待ってるのは消去刑じゃねぇのか、って事さ…」
薄水色の瞳が鋭く光り、厳しい顔で、アゾニアは下を向いた。
「責任は、あたしが取る…!」
やはりそう考えていたか、ソルダムの口中に苦いものがあふれた。
「そうじゃねぇよ。俺達も、兵士失格の烙印を押されるんじゃないかと言ってるんだ!」
「なんだと!?ランと一緒にするな!あたし達は戦えるだろ!」
「俺だってそう思ってたさ!だがな…!」
悔しげな表情をソルダムは浮かべた。以前フィムナに言われた時は半信半疑だった。が、彼もまた感じ取ったのだ。この軍団を音もなく浸す、不吉な変化を。
「俺達は生き残るためとはいえ、男と女が混ざった。今まで知りもしなかった事を知った。仮にまた別々になったって、二周期前の俺達には戻れねぇ。しらばっくれて仲間のところに戻ったって、必ずボロが出る!俺達は、もう…」
その声は、ひどく悲しげだった。
「…もう…変わっちまったんだ…」
「じゃあ、どうしろっていうんだ!!」
アゾニアは飛び跳ねるように立ち上がり、ソルダムを睨みつけた。
「あたしは、皆を宇宙に帰すと約束した。あたし達に…他に道はあるのか…?それともまさか、地球人に投降しろとか言うんじゃ…!」
「違う!違うけどよ…」
最善の答えなど彼にも分かろうはずがない。
何を言いたかったんだ。俺は。と、ソルダムは後悔した。
答えのない問いをアゾニアにぶつけて、苛立たせるつもりはなかった。ただ、一緒に考えたかっただけだというのに…
* * *
「こう植物が多いと、擬装しやすくて助かるな」
ケティオルは手折った木の枝の束を小脇に抱え、輸送ポッドに被せられたネットに、数本ずつていねいに、かつ手早く絡ませた。彼は仕事を部下まかせにするようなことはしない。いつも率先して動く。
そこへ足取りも軽やかに姿を現したのは、ドルシラである。ケティオルはとっさに気付かない振りをしようとして失敗し、回り込んできた女ともろに向かい合ってしまった。
「ちょっと、後であたいのロケットの方も頼むよ」
「じ、自分の装備のは、自分でやれよな…」
「はーん、ケチ!!」
ドルシラは悪態をついたが、それ以上絡んでくることもなく、どっかりと草むらにあぐらをかくと、貧乏揺すりを開始した。
彼女もまた、どことなく機嫌がよさそうであった。緑の持つ、人の心を癒す不思議な力は、ゼントラーディ人に対しても効果を発するのかも知れない。
「な、こういう所で役立つ、木を使ったトラップの作り方、教えてやろっか」
「あ、ああ、じゃ、後で頼むぜ」
別にいいよ、などと言ったら何をされるか分からないので、適当に調子を合わせながら、ケティオルは作業を続けた。
一方のドルシラは体を揺すりながら、チラチラとその様子を盗み見ていたが、しばらくして勢いよく立ち上がると、声を発した。
「なあ」
振り向いたケティオルの前で、ドルシラは不思議な行動を開始した。直立のポーズのまま、ゆっくりと体を45度近く前へ傾け、またゆっくりと元に戻ってみせる。
「なんだそりゃ!?」
「テレビで見たんだよ。面白いだろ」
「…地球人のマネなんかして、アゾニアに怒られるぞ」
「いーんだよ。アゾニアだってウタ聞いたりしてんだし」
ドルシラは、つまらん事を言う男だと言わんばかりの横目を投げた。
「あ、いたいた。隊長、隊長ー」
地質調査に行っていたケティオルの部下たちであった。敬礼しながら上官の元まで来ると、電子ボードを差し出した。
「どうもこの辺りは、あんまり地盤が良くないみたいです」
それを受け取ると、ケティオルは真剣な顔で、そこに並んだ数字に目を走らせた。
「何だい?」
覗き込んでくるドルシラの、黒い巻毛が肩に触れるのを気にしながらも、ケティオルは説明した。
「この森の奥に、戦艦が一隻あるだろう。艦底が地面にずいぶんめりこんでたみたいだから、調べてたのさ」
その地がどういった場所か、戦闘や移動にどう影響するかを調べるのも、彼ら工兵部隊の重要な任務である。
「地下にところどころ、スカスカの部分があるみたいだな…」
その時、かすかな警笛の音か彼らの耳に入った。
レーダーが何かを発見したのだ。戦士達はすぐに体を跳ねさせ、近くの木の下にすべり込む。
「偵察機じゃないか…?」
ドルシラは首をひねって葉の隙間から上を見上げてみたが、もちろん何も見えようはずもない。
「連中、この森を見たらびっくりするぞ…」
苦笑ともとれる笑みを、ケティオルは浮かべた。
* * *
「信じられん…何だこれは…」
偵察機のパイロット達は、眼下の光景に度肝を抜いた。
今や砂と岩の乾いた色彩ばかりになってしまったはずの大地の上に、突如現れた緑の海。それも、昨日今日出来たものでは到底ない、立派な森林である。それが数百平方キロに渡って広がっているのだ。
「以前調査したときは、あんなものはなかったはずだが…」
以前というのは、宇宙大戦直後に行われた地上調査のことである。あるいはどこかわずかでも…という淡い期待は打ち砕かれ、地球上どこもかしこも、焼けた地面があるのみだった。
「しかし、たった二年であんなになる訳がないだろう」
大戦後、人々の切なる願いは、地球を元の緑の星にすることであった。いくつかの実験区画がもうけられ、綿密な計画に基づいて土を作り、種子が蒔かれた。
が、一度失われた自然を元に戻すのは容易な事ではない。戦前においても、人間が破壊してしまった自然を再生させる試みはいくつか行なわれていたが、全地球規模で表土が失われ、二十世紀から人類が溜め込んでいたあらゆる汚染物質が撒き散らされたのだ。この破壊し尽された生態系を完全に元に戻すなど、それこそ全くの前人未踏で、学者達の間でも、数千年から数十万年、と意見が分かれている。
それなのに、何百年もしなければ育たないような森林が突然「出現」すれば、まず自分の目、というより頭の具合を心配するというものだろう。
「高度を下げてみるか」
「いや、それはまずい。とにかく報告だ」
映像はすぐマクロス・シティへと送られた。スクリーンにそれが映し出されると、大きなどよめきが室内を満たし、皆、思わず身を乗り出した。
幻を見ているのではないか…誰もがそう思った。中には思わず涙ぐむ者さえいた。
「一体、なぜこんな…」
グローバルやマイストロフらの高官も、毒気を抜かれたように映像に見入っていた。
「む、あれは…」
映像の片隅、あたかも緑の海に浮かぶ島のごとく、異様な存在感を示す巨大な物体がある。
「データによると、スヴァール・サラン級の戦艦が擱座しています。損傷度はクラス1」
誰からともなく声があがった。
「連中、まさかあの戦艦で宇宙へ逃げようっていうんじゃ…」
不穏な空気がひたひたと司令センター全体に行き渡った。
確かに、このところ動きの少ない"狼旅団"だが、現在はアフリカ大陸東部に潜んでいると推測されている。
グローバルは深い息を一つすると、帽子をかぶりなおした。
「いずれにせよ、詳しく調査する必要があるな…」
* * *
「聞きました?あの話」
教導隊でドールの次に若い、といっても30才のハルトネン大尉が、帽子架けに制帽を引っかける動作ももどかしく、目を輝かせながら執務室の皆を見回した。今朝この部屋に入ってきた者は、第一声がみな同じであった。ドール以外。
森林発見の情報は部外秘とされた。敵が潜伏している可能性が高いのに、野次馬やマスコミに押しかけられでもしたら困るのだ。本当は誰もが家族や知人にこの話をしたいのだが、しかしそこは軍人である以上、ぐっと堪えて仲間同士の会話で発散させるしかない。
一方、ドール・マロークスはといえば、他のゼントラーディ人将兵と同じく、それがどれほどの事なのかがよく理解できなかったので、いつもと同じように仕事の準備をしていた。
そこへ、執務室のドアが半分開いて、マクレーン中佐が顔を覗かせた。
「ドール中佐、ちょっといいかね?」
「はい」
ドールが廊下に出ると、マクレーンは苦い顔で声を低めた。
「広報の方にクレームが行ったらしいんだが…ナカヤマ製作所という所に電話をしたかね?」
先日電話をした、元の部下が働いていたという工場だ。どうやら彼女が電話をした件について、文句を言ってきたらしい。曰く、こちらは理由があって従業員を解雇したのに、軍は個人的な縁故によって干渉するのか、ということだ。
未だ戦時体制にある中で、軍は隊員に関する苦情には、よほど目に余る非行でない限り取り合うことはない。今回の件については、むしろ広報が気を利かせてマクレーンに知らせてくれた――と言っていい。
「隊長、私は決して脅したり威圧するようなことは…」
「いや、分かっている。君がそんな事をするわけがない」
会ったこともない町工場の親父と、娘の様に思っているドールと、どちらを信用するというのか。
しかし、今回の問題はそこにあるのではなかった。
マクレーンは眉間に皺を寄せ、あまり愉快ではなさそうに声を低めた。
「君の所に元の部下があまり足を運ぶようになると…今度は情報部が動きかねん…」
「……」
聡いドールには、その言葉の意味がすぐに分かった。統合軍はゼントラーディ人達が元の指揮官を頼って集い、徒党を組むことを警戒しているのだ。
部下達は、ドールの居所をさがすのに難儀したと言っていた。彼女もまた、以前の部下達の所在について、知らされていないのだ。
「もし元の部下や知り合いが困っていたら、シティオフィスを訪ねるように言いなさい。ただし、家に入れたり、モノを渡したりしては駄目だ。いいね」
「はい…」
相変わらず表情は変えずに、だが明らかに困惑気味のドールが気の毒に思えた。
彼はドールが統合軍の他の女性兵士達と同じように、任務を離れれば若い女性なりの楽しみを満喫するようになってほしいと願っている。
しかし、彼女がゼントラーディ軍の艦隊指揮官であったという事実を変えられない以上、それは叶わぬ事なのだろうか。
ただ、口ではこう言うしかなかった。
「さっきの件は、もし工場に違反行為があれば行政局が何とかしてくれる。さ、もうラッパが鳴るぞ。朝から済まなかったな」
その日の基地内はどこもそわそわとした雰囲気で、ゼントラーディ人隊員達は戸惑い気味だった。
格納庫での作業を済ませ、外の空気を吸いに出たドールは、出入口脇にあるベンチに腰掛けている人物の姿を見て軽く驚いた。何をするでもなく、両手でジュースの缶を大事そうに持っている赤い髪の男の周りで、自動販売機が未練がましくうろついている。
「どうしたのです?このような所で…」
その問いに、記録参謀は意味ありげに目をパチパチとさせた。話があるのだと察したドールは、自分もジュースを買うと、エキセドルの隣に腰掛けた。
「例の件は、そちらでも話題になっていますかな」
「ええ…」
「地球人の植物に対する思いというのは、我々には理解しがたいものがありますな…」
缶を弄びながら、エキセドルはしみじみと言った。
「おそらくあの森林に"狼旅団"の主力が潜んでおるのは間違いないでしょう。絶好の隠れ場所ですからな。私としては、今のうちに極力彼らの戦力を削いでおきたい…そこで森を焼き払って炙り出す作戦を提唱したら、どえらい顰蹙を買いましてな…ほとぼりが冷めるまで、こうしてサボッておるという訳ですよ」
なぜこんな所でと思ったが、そういう事だったのか?
それにしても、この冷徹な人物が尻尾を巻いて逃げ出すとは、よほど地球人の心の琴線に触れたのか。
「私は…少しですが…分かる気もします…」
ドールは小さく微笑んだ。タチアナが官舎の庭に作った花壇を大事に世話していたのを見ていたし、彼女自身、そこに咲く小さな花々は好きだった。
「ほう、やはりお若いだけあって、柔軟性がありますな。うらやましい」
エキセドルはジュースを一口飲み、話を続けた。
「その森林に損傷の少ない戦艦がありましてな」
「では、彼らはそれで脱出を…?」
「司令部ではその可能性も視野に入れておるようです。が…」
エキセドルはゆっくりと首を横に揺らした。
「そこに状態の良い戦艦があったというのは単なる偶然だと思います。現に…」
言いかけて、彼は一旦言葉を切り、お約束いたしましたのでな、とつぶやいてから続けた。
「先日、パトロール隊と、彼らの別働隊と思しき小部隊との戦闘があったのですが…」
「ええ、私も聞いてはいます」
「その際、髪の赤い、小柄な女性兵士が目撃されているのです」
翡翠色の瞳が見開かれた。
「残念ながら取り逃がしましたが…彼らの発見された位置が問題です。どう考えても、彼らは"どこかから"本隊に合流しようと移動の最中だったことは間違いない」
「記録参謀が出向かねばならない所…」
髪の色と同じ、空色の眉毛が厳しさを帯びた。
「現在、範囲を広げて捜索しております。本拠が発見され次第、総攻撃を行うことになるでしょう…」
ここで彼らを宇宙へ逃がす訳には決していかないのだ。徹底的な殲滅作戦をとることとなるだろう。
乾いた口調でエキセドルは言い、一瞬だけ目を動かし、ドールの様子を窺った。
が、深い緑色をたたえた瞳には、わずかな変化も見て取れなかった。口だけが、重々しく動き、静かに言葉を押し出した。
「彼女も、決意しているのでしょう…」
その言葉には重みがあった。
兵士として出した決断を、尊重するとドールは明言したのだ。エキセドルにはそれに何を言う権利もない。
その時、エキセドルの首から下げられた部内用の携帯電話が「私の彼はパイロット」のメロディを奏で始めた。
「ああ…サボリは終わりです。全くこういうのを、首に鈴をつけられているというのですな。地球では…」
* * *
「エキセドル参謀、どこへ行ってらしたんですか」
若い士官の非難がましい視線を受け流しながら、記録参謀は机の上に並べられた写真に目をやった。
「無人偵察機の撮った画像です」
一枚目の写真は、横たわるゼントラーディ軍の戦艦を真上から撮影したものであった。一直線に伸びた長く深い谷の終端に、埋まるように挟まれている、ノプティ・バガニス型の戦艦。
谷に挟まれているというより、この谷そのものが、この艦が不時着した際にその質量と熱とで大地を削り、刻みつけたものであった。
その戦艦の背から少し上方の、谷の斜面に○印がつけてある。
「これは、この部分を拡大したものですが」
士官はさらに数枚の写真を渡した。
「ここのところなんですが…何かが規則的に並んでいるように見えるのですが…」
「ふうむ…」
エキセドルは目を細めてその写真を睨んだ。
最大限に拡大された画像は粒子が粗く、非常に分かりにくかったが、確かに彼の言うとおり、小さな影のようなものが横一直線に点々と、一定間隔をおいて並んでいる。岩の凹凸にしては規則的すぎて不自然であった。
「これは…もしや…」
これが人工物なら、脳内のデータベースに合致するものがある。
「陸戦部隊の使う、広範囲を隠蔽するための擬装網かも知れません」
「擬装網?これが?」
「髪の毛ほどのとても細い特殊な繊維で、赤外線、レーダー波などを吸収します。この規則的に並んで見えるのは、それを張るためのアンカーでしょう」
そのアンカー自体、ある程度の光学迷彩機能があり、通常は非常に見えにくいのだが、この地方の低い太陽が作った長い影が、たまたま写真に捉えられたのだ。
「……」
「……」
二人は顔を見合わせた。もしこれが本当に人工物なら、導かれる結論は一つしかない。
「こ…この艦の位置は…?」
≪§30 新たな世界へ
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この記事へのコメント
続きはどうなるのか
気になりますね、果たしてドールと
ランは再会する事が出来るのか。
ランは再会する事が出来るのか。
●モーア・カリダム さん
ありがとうございます。
楽しみにお待ちいただけると嬉しいです。
さて、おたずねの新キャラですが、
物語はそろそろ終盤なんで、あんまりキャラ増やしても...ってトコロです。
ただでさえちょとキャラ多かったかなぁ...と思ってますし(´・ω・`)
●拍手のランダムさん
ありがとうございます。
そういえば日付見たらちょうど2年ですね(;´Д`)
忘れずにいてくださって、本当に感謝感謝です。
ありがとうございます。
楽しみにお待ちいただけると嬉しいです。
さて、おたずねの新キャラですが、
物語はそろそろ終盤なんで、あんまりキャラ増やしても...ってトコロです。
ただでさえちょとキャラ多かったかなぁ...と思ってますし(´・ω・`)
●拍手のランダムさん
ありがとうございます。
そういえば日付見たらちょうど2年ですね(;´Д`)
忘れずにいてくださって、本当に感謝感謝です。
2014/04/30(水) 00:18:15 | URL | 作者。 #f4U/6FpI[ 編集]
第二部の予定ありますか?
二時間目〜三時間目の間の休み時間
●作者さん
そうですか、残念ですね。もっと話が読みたかったので。
ところで第二部は考えていますか?
●作者さん
そうですか、残念ですね。もっと話が読みたかったので。
ところで第二部は考えていますか?
2014/04/30(水) 10:38:55 | URL | モーア・カリダム #-[ 編集]
感動
ドールさんとランさんの再会が気になりますね。アゾニア軍団はどうなるのか?
らんこさん頑張ってくださいね。
らんこさん頑張ってくださいね。
2014/07/06(日) 13:20:59 | URL | シルビー・ジーナ中尉 #-[ 編集]
戦艦見つかった!
あけおめ こともよろ(o´ω`)ノ
ついに 来ましたね 戦艦見つかったまで
ゾニアには、なんかね メガロードの護衛艦艦長やメガロードのクアロ部隊やメルちゃん'sを纏める大隊長とかして欲しいですじゃ(個人的にね)
ドール女史は、なんかね副艦長や艦長補佐してそうな気がするです
実際 それぞれの歯車が動き出す直前の
ワクワク ドキドキする瞬間ですね
ついに 来ましたね 戦艦見つかったまで
ゾニアには、なんかね メガロードの護衛艦艦長やメガロードのクアロ部隊やメルちゃん'sを纏める大隊長とかして欲しいですじゃ(個人的にね)
ドール女史は、なんかね副艦長や艦長補佐してそうな気がするです
実際 それぞれの歯車が動き出す直前の
ワクワク ドキドキする瞬間ですね
2015/01/04(日) 02:25:01 | URL | 敦賀屋 バボ #grGQ8zlQ[ 編集]
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